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48)  ダメテクノ

 買ってしまったよ。「オペレーション・オーバーロード・セブン」。MOVEのニューアルバム。いいねえ、ムーブ。今年頭にヒットしたギャンブルランブル。名曲だねえ。読者のみんな。Dr.エクアドルはついにここまで来てしまったよ。ついてこれるかい。
 「オペレーション・オーバーロード・セブン」って題名はSPKのファーストアルバム「インフォメーション・オーバーロード・システム」をつい思い出してしまうね。もっともムーブの人たちはSPKなんて名前聞いたこともないだろうけど。フランク・トベイのファド・ガジェットすら知らないだろう(知ってたらあんな音出せない)。
 初期小室ファミリーが放っていたイヤなオーラを放っているね。編成も金属的な鼻にかかる歌い方の女性ボーカル、コンポーザー、ラッパーというグローブみたいな構成だ。ラッパーっていうのがポイント高いね。歌の殆どの部分は女性ボーカルによる歌なんだけどね。お囃子みたいにオーイェーとか入る。面 白いね。EEjumpもそんな感じで面白い。あと、エムフロウもそうだね。みんなすごくマヌケでよい。まじめに演奏している人たちの前で歌ってる横で基本的に一番必要ない人が一番ノリノリに盛り上がっている絵の寒いこと。素敵!
 メンバーについて調べるとボーカルのユリはオルタナ系ロックが好きらしい。ラッパーのモツはゴアトランスやデジタルロックが好きらしい。そんな人たちが集まって出来た音楽はジュリアナ+パラパラ+ハイエナジー!どんなオルタナ系ロックを聴いてくれば、どんなデジタルロックを聴いてくればこんな音が出せるのか全く不思議でしょうがない。頭おかしいよ。最高!
 小室、初期B’Z、朝倉大介という日本ダメテクノの流れを正しく受け継ぐ音だね。小室ファミリーの時代が完全に終わり、B’Zは謎のヘビメタアーティストになり、朝倉大介は・・・TMレボリューションとかはまだ適当に売れているけど・・・コタニキンヤもいるけど・・・なんか最近ショボイ展開だな、と思っていた矢先に最後のダメダメビッグアーティストが登場した。ケンイシイやサワサキヨシヒロやヨコタススムのファンなら思わず耳を塞ぎたくなる音の奔流。キモイヨー。キショイヨー。そして、その気持ち悪さこそがJポップの醍醐味!
 このコンポーザーの木村貴志って人は誰なんだろう。時々T.KIMURAとか表記してあって・・・TK!小室じゃん。名前までもが影響を受けているのか?ちなみにアルバムの3曲目「プラネットロック」はtrfのデビュー曲「イージードゥーダンス」にそっくり。そういえば小室がジャングルとかいってる頃、私はゴールディーとか聴いてて、「どんなジャングルを聴けばこんなものが出来上がるのか?どんなジャングルの支持者がこれを聴くのか?」と、疑問でしょうがなかった。当時はまだ修行が足りなかったね。Jポップは別 物!それでいいんだよ。
 そんなわけでアーティストとしてのスタンスもサウンドもビジュアルもナイスな連中なんだけど、ワードもすごいよ。とくにモツのくり出すライム。テンションあがりっぱでボンバー!セコビッチな後悔消し去ろうぜ。やっぱほら全部ぴかぴかに磨いた胸を張り純粋探していこう!雑草!叫び声あげろ雑草!・・・ボキャブラリー豊富で羨ましいね。  一体誰が聴いているんだろ。まあ、ゴキブリコンビナートと同様、低学歴層だろうね。といってももちろん鋳金工、旋盤工、板金工じゃない。もうちょっとひ弱な感じがする。コギャル(死語)?ちゃんとしたコギャルは平井堅は聴いてもMOVEは聴かないだろ。ローリン・ヒルとか聴くだろ。不良でもまじめでもない特別 地味でもないといってサブカルとも無縁な人たちが聴いてるね、どんな人たちだろ、それ。ライブとか行って確認してみたいもんだ。
 さあ、みんな聴きたくなったかい、MOVE。私の部屋では今ヘビーローテーションだよ。でも、3日後も聴いてるのかな・・・

 


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