な、なんだコレは!おバケ!!おバケが表紙!!
思わず、レジにその雑誌を差し出していた。
その雑誌こそが休刊を惜しまれた女性誌eggの最終号だった。
表紙のおバケは、ブリテリちゃん。ゴングロ三兄弟の1人だ。鰤の照り焼きのよう
に黒光りすることからその愛称がついた。テレビにもよく出ている。知らなかった。
eggはすさまじい雑誌だった。表紙をめくると目次。そこにはいろんな大きさの
ギャルとギャル男のコラージュに圧倒される。そのコラージュのインパクトはゴキブ
リコンビナートのチラシの比ではない。
さらにページをめくるとおバケ(ブリテリちゃん)がいろんな派手な装い(光沢、
ファー、キャバクラ風、シスター、原色)に身を包んでストリートを闊歩するファッ
ションコーナー!!ブリテリちゃんの豊かすぎる表情。恐い。渋谷に宇宙人襲来だ。
以下、これでもか、これでもかと下品なファッション、下品な体験記事、下品な企
画、下品な編集者の登場(クンニ鈴木とか、パンティ根津とか、女性誌にあり得ない
ネーミングの方々)、エロ本でもあまり見たことがない下品なポーズ、などが下品な
レイアウトで目白押しだ。
そして、最後のページで驚くべき告知が!
この雑誌は今月号で休刊します。
雑誌の売れ行きは絶好調だったらしい。45万部とかいったな。それがどのくらい
すごいことなのか事情通じゃないので分からないけど、とにかく、この休刊は謎だっ
たらしい。
初めて買ったすごい雑誌がいきなり休刊だ。ショック!といっても、別に何度も買
うつもりはハナからなかったけど。
それから、4〜5ヶ月経ってエッグ復刊だ。復刊2号は手に入らず、2号を買う。
表紙は宮下美恵ちゃんとか言う人だ。結構普通にかわいい。お化けではない。あまり
黒くない。巻頭はその美恵ちゃんとか言う人の特集みたいになっている。ページが進
んでもかつてのようなゴングロ、ヤマンバはなかなか発見できない。ブリテリもやや
後ろのページに小さく登場するが、あれ、前の休刊号ほど黒くなくなってる!!
どうも、雑誌自体のパワーが以前より落ちたようだ。CAWAIIとか姉妹誌とテ
イストがあまりかわらない。
あるいはストリートな女性達に保守化の波が押し寄せているのかも知れない。
これは予想できたことだが、実際そうなるとなると面白くない。所詮他人事だけど
、何事につけコンサバはよくない。
まあ、ストリートの過激化にも限界があるってことだろう。例えばコギャルの話で
はないが、茶髪がはやり、ボディピアスがはやり、タトゥーがはやったので面白がっ
て前回の芝居で「次はスカリフィケーションだ」とかいうネタをやったが、スカリフ
ィケーションが実際はやることもなく、モダン・プリミティブ・ブームは一過性のも
のとして終息しつつある。私もドリカムみたいな眉へのピアスをとっくにやめてしま
った。個人的には、インプラント(皮膚下にステンレスやシリコンなどの異物を埋め
込んで外見を変貌させるかなりレベルの高い身体変形ファッション)までいって欲し
かったが・・・あと、ベロを二つに裂いて蛇みたいになるやつとかね。
数年前のへそ出しから始まって、スリップ姿で街を歩いていた一昨年とか、ケツを
半分出していた去年とかいろいろあったけど今年を特徴づける露出ネタもなかったし
。 ルーズでも紺のハイソックスでもない普通の靴下をはいた女子高生もよく見かける
ようになった。数年前は1人もいなかったはずなのに。
どうも、ハイティーンの不良少女が面白おかしい格好して街を練り歩く時代自体が
終わりかかっているようだ。うーん、面白くないぞ。どうせ、庶民はいくら努力して
も本物のオシャレになんかたどり着けないんだから、ワケ分からない派手さでひたす
ら勝負して欲しいものだ。あきらめが悪いんじゃないの?
ところでパラパラのかかるディスコに一度は行ってみたいもんだ。(でも、恐くて
いけない・・・)
インプラントにより皮膚の下にピアスを埋め込むだ男性器
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